ほぼ隔週刊けんじけん

作曲家:川井憲次に関する最新情報を集めている憲次力研究所(けんじけん)のブログです。

『”IXTL”』(『機動警察パトレイバー2 the Movie』より)




レグルス@関西人です。
今回オススメする曲は、実写版『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦 ディレクターズカット』公開に合わせて、『機動警察パトレイバー2 the Movie』(以下『パト2』)から『”IXTL”』です。


この曲はめっちゃ乱暴に言って「タッタティッティ」「ファンファン……」「ドンドコドン」「あ〜〜あ〜〜あ〜〜」の4つの音色からできています。基本的には同じパターンの繰り返しで、後半に盛り上がったりするような大きな変化はありません。
ただし、締めの部分の余韻や、作戦の検討場面ではセリフが聞こえるようドラムがなくなるという、場面に合わせた配慮はなされています。


全体に流れる、シンセによるものと思われる「ファンファン……」という音色、断続的に入ってくる「ドンドコドン」。これに眠気を誘われるか、(『outbreak』をオススメした際にも書きましたが)「波乗り感」を抱くか……。それによって好きかどうかが別れるのではないでしょうか。
「あ〜〜あ〜〜あ〜〜」というスキャット風の音色は、極力生音を使う意図でリニューアルされた『SOUND RENEWAL』版では女声コーラスになっています。


状況的には『機動警察パトレイバー the Movie』(以下『パト1』)の『出撃命令』にあたる曲ですが、激しいストリングスのメロディーで燃える同曲と比べれば、両映画の音楽設計・演出意図の差がよく分かります。
ビデオソフトを見ながら、この場面で『出撃命令』を流してみると、シーン単独では、バッチリハマっているのが面白いところですが。


この曲はクライマックスの坑道でのバトルシーンでもう一度流れます。これが同じ曲から一部トラックを抜いたりして調整されたものなのか、単純に1つの曲の前半と後半なのか……。何回か確認したのですが、よく分かりませんでした。
ちなみにこちらは『パト1』では『突入』『方舟』の位置にある曲ですね(まったく違うテーマと構成の映画の曲を比べるのもどうかと思いますが……)。


外連味にあふれ、誰でも一度聴けば確実に燃える曲ばかりな『パト1』。
初見ではかなり地味ながら、何度も視聴するうちに中毒性のような魅力にハマっていく『パト2』。
『”IXTL”』も、そんな『パト2』の魅力を体現している曲の1つです。



機動警察パトレイバー2 the Movie/オリジナル・サウンドトラック機動警察パトレイバー2 the Movie/オリジナル・サウンドトラック"P2"
サントラ 川井憲次

バップ 1993-09-21



ちなみに本好きである私は、謀略小説を読む時に、これ以上のBGMはないと思っています。