ほぼ隔週刊けんじけん

作曲家:川井憲次に関する最新情報を集めている憲次力研究所(けんじけん)のブログです。

オススメの曲 『TOKYO』(NHKスペシャル『沸騰都市』)

どうも、関西生まれの関西育ち、初めて東京に行ったのは修学旅行! の、ももんが@けんじけんです。


川井さんは、これまでNHKの番組の楽曲をたくさん手掛けられてきましたが、サントラは……といいますと、CD未発売の作品や、発売されてもネット配信のみの作品も多くありました。たとえネット配信されたとしても、全曲ではなく、一部しか配信されなかったり。
しかし、それらが未音源化の曲も含めてCDとなって発売されることが、VAPさんから発表されましたね。もう聴けないかもしれない、と半ば諦めていた楽曲の数々が! この手に!!

最近発売された、あるいは発売が予定されているサントラを見渡してみると、なんとVAP率の高いことか……。
けんじけんメンバーは、VAPさんに足を向けて寝ません宣言をします。




VAPさんの特集ページはこちら → CDで楽しむ!川井憲次関連作品特集


さて、ようやく本題です。今回オススメするのは、NHKスペシャル沸騰都市 第8回(最終回) TOKYOモンスター』(2009年2月16日放送)で使われた、その名も『TOKYO』です。


沸騰都市』の他の曲は、メロディが立ったインパクトの強い曲ばかりですが、『TOKYO』は少し異なります。
シンセサイザーの音色でしょうか。淡々としたリズムに、うっすらとメロディが乗って静かに始まります。しばらくすると弦が加わったり外れたり。この静かな状態が、7分45秒という長い曲の半分以上(4分40秒)続きます。
その間、番組では東京の地下で繰り広げられる開発の様子が映し出されています。やがてオフィスビルの地下で稲が実っている映像辺りから、本格的に弦がメロディを奏で始め、暗然たる停滞感から解き放たれたような開放感が訪れます。
そして圧巻の「首都圏外郭放水路」の映像と女声スキャットが重なり、ようやく曲の頂点を迎えます。
『TOKYO』は、他の曲の持つ力強さとは一味違う、憂愁が漂っているようです。


この曲を聴いて、私は『機動警察パトレイバー2 the Movie(以下『パト2』)』や『東京静脈』を思い出しました。『東京静脈』自体、『パト2』から生起した企画ですが、両方とも重く沈んだ雰囲気が、『TOKYO』と共通している気がするのです。重々しい空気が淡々と続いていく……そんな閉塞感にも似た感覚が。


川井さんご自身が東京・品川の出身ですし、川井さんの中に何か「東京」に対する特別なイメージがあるのでは、と思えます。それを具現したものが、「東京」をテーマにした曲たちなのでは?
川井さんの心の深淵を垣間見た……ような気になる、そんな一曲です。