ほぼ隔週刊けんじけん

作曲家:川井憲次に関する最新情報を集めている憲次力研究所(けんじけん)のブログです。

オススメの曲『Outbreak』(『機動警察パトレイバー2 the Movie』より)




レグルス@関西人です。今回は実写映画公開も控えている『パトレイバー』シリーズから。


『Outbreak』はアニメ映画『機動警察パトレイバー2 the Movie』中盤の山場を彩る長時間曲。自衛隊の一部が「状況」を開始してから、騒動が一段落するまで10分間ノンストップで流れ続けます。


曲が始まってから、「ゴッゴッゴッ」というビートと、繰り返し刻まれるストリングスによる、ただならぬ状況を描写した曲調が続き、最後の最後で「状況」の大きな変化に合わせて曲も盛り上がります。ただ、いかんせん長いので、いかな川井ファンでもそこまで早送りせずに聴ける人はあまりいない……なんて噂もあるほど。


しかし、私は開始からそこまでのパートも大好きで、早送りなんてしません。「状況」でヘリが飛ぶ上下動を表現したような(または高速艇に乗っているような波乗り感覚)曲のうねりは、自分と曲、映画の場面が一体化するような気持ちにさせてくれます。この曲の短縮版と言える『zoom down』よりも好きな理由がこれ。


7分半からのクライマックスには、速いテンポのドラムとストリングスのリフレインが、ここまで溜めて溜めて、溜めるだけ溜めた緊張を一気に解放するカタルシスがあります。


この曲には広い意味で3つのバージョンがあります。
(1)本作曲前のプレゼン用ともいえる『PATLABOR 2 th Movie PRE SOUNDTRACK』収録の『Indication (兆候)』
(2)オリジナル・サントラ版
(3)サウンド・リニューアル版です。
特に曲前半の「ゴッゴッゴッ」という部分だけを比べてみると、作曲(編曲)順に、よりストリングスがスタッカート気味になっているのが興味深いところ(演奏というよりミキシングの違いでしょうか?)。


個人的には、スタッカート気味だと先に書いた波乗り感覚が薄れる気がするので、この3曲中でオリジナル・サントラ版が一番好きです。


余談ながらこの作品、初めて観た時は『機動警察パトレイバー the Movie』と同じテイストを期待したぶん、全然良さが分かりませんでしたが、何回も観るほど、サントラを聴くほど味が出てくるスルメのような秀作だと思います。昔観て評価がイマイチだった人も、是非もう一度観てみて下さい。


機動警察パトレイバー2 the Movie/オリジナル・サウンドトラック機動警察パトレイバー2 the Movie/オリジナル・サウンドトラック"P2"
サントラ 川井憲次

バップ 1993-09-21

機動警察パトレイバー 2 the Movie DVDバージョン サントラ盤機動警察パトレイバー 2 the Movie DVDバージョン サントラ盤
川井憲次 サントラ

バップ 1998-12-05

「機動警察パトレイバー2 THE MOVIE」プレ・サウンドトラック「機動警察パトレイバー2 THE MOVIE」プレ・サウンドトラック
川井憲次 サントラ

バップ 1993-08-01