ほぼ隔週刊けんじけん

作曲家:川井憲次に関する最新情報を集めている憲次力研究所(けんじけん)のブログです。

オススメのアルバム『NHK木曜時代劇 鼠、江戸を疾る オリジナルサウンドトラック』

どうも、イカナゴ漁解禁に沸く県在住ももんが@けんじけんです。


NHK木曜時代劇『鼠、江戸を疾る』の音楽に魅せられ、本作オリジナル・サウンドトラックをオススメする気満々だったのになかなか届かず、1週間遅れになってしまいました。さーぁ、熱く語りますよ〜!
ただし、ドラマ未視聴の方にはネタバレになる可能性がありますので、ご注意下さい


川井さんが音楽を担当されたNHKの時代劇というと、『塚原卜伝』『火怨・北の英雄 アテルイ伝』に続いて3作目です。
NHKの番組は本編放送前にPR番組をやるので、いつも本編を待ちきれず見て(音楽を聴いて)しまいます。今回もご多分に漏れず。


先述の二作のイメージで見始めてビックリ。まず耳に飛び込んできたのは、『009 RE:CYBORG』のサントラにも参加された、内モンゴル出身の女性シンガー・オルリコさんの力強いヴォーカル。アップテンポでカッコイイ『鼠、江戸を疾る』が本作のメインテーマです。さすが「21世紀のニューヒーロー、鼠」、音楽も小じゃれています。
高音から低音に駆け下りてくる、キラキラっとしたシンセの音が屋根の上を身軽に駆け回る姿にピッタリ。合い間合い間のトランペットがヒーローっぽいですよね。笛とストリングスが絶妙のバランスでメインのメロディを奏で、厚みを出しています。


しかーし、カッコイイだけではない鼠小僧(の音楽)。次々と色んなタイプの音楽が登場します。


愉快な仲間が集まる「やぶそば」のシーンで流れるのが『やぶそば』。日常系の爽やかな曲かと思いきや、なんだかちょぴりご陽気なメロディとストリングスの合いの手。しかも途中で、チンドン屋っぽいフレーズが入るなど、コミカル要素が。これを今、「ご陽気系日常曲」と勝手に命名しました。


とはいえ、最も多いのは深刻な曲調のものです。
『魔の手』は事件が起こる時などに流れます。ストリングスの短いフレーズの繰り返しが緊迫感を煽ります。
『鼠の怒り』にはゆっくりとした重々しい曲調に、オルリコさんのコーラスが入っていますが、メインテーマの颯爽とした雰囲気とは違い、秘めた激しさのようなものが感じられます。


第4話、夢遊病で屋根の上を歩いていた女性が、危ない! 転落してしまう!! 絶体絶命……のときに流れ出し、実はここはコミカルシーンだよ〜ん……と教えてくれるのが『てんやわんや』です。
本サントラ随一のコミカル曲。ドタバタの完全にドリフ系です。『やぶそば』と同じモチーフが使われており、ここでもチンドン屋っぽいフレーズが入ります。深刻な曲との、このフリ幅の大きさよ。
しかし途中で和み系と言いますか、少々哀愁を帯びた曲調になる部分で、ホロっとさせられます。


さて次は、ヘタレ曲好きのみなさま、お待たせいたしました。
『色香に迷い』は鼠小僧が女性に鼻の下を伸ばしているシーンなどに使われ、当サントラ、ヘタレ曲No.1です。いや、川井音楽史上でも、上位にランクインすると思われるほどのヘタレっぷりです。あんなにカッコイイメインテーマと同じメロディが、マヌケな音色で奏でられ、最後は「プップ」と終わります。メインテーマのカッコ良さとの、このフリ幅の大きさよ。


忘れちゃいけないのが『小袖、剣の舞』。鼠小僧の妹、小袖。本作で最もアクションシーンの多いキャラであり、小太刀の達人。その強さは兄以上!?
兄のテーマ曲である『鼠、江戸を疾る』と同モチーフの曲ですが、それを凌ぐ勢いのカッコ良さ。ストリングスが控え目で笛が際立っているので、シャープな印象です。


騒動が治まったときに使われるのは『一件落着』。これもメインテーマのモチーフ曲ですが、流れるようにスムーズで、優しい曲になっています。


本サントラは、カッコイイ系が好きな人にも、コミカル系が好きな人にも、哀愁系が好きな人にも、全ての人にオススメできる、バラエティ豊かなサントラとなっております。
2週ほどお休みで、今週から放送が再開されております。残りあと3話。1話完結ですので、まだご覧になっていない方も、ぜひ一度ご覧あれ。


公式サイトはこちら→http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/nezumi/