ほぼ隔週刊けんじけん

作曲家:川井憲次に関する最新情報を集めている憲次力研究所(けんじけん)のブログです。

冬コミ新刊のご案内&『ASSAULT GIRLS』(アサルト・ガールズ)

2009年12月19日公開
監督・脚本:押井守
撮影監督:湯浅弘章
撮影・編集・VFXスーパーバイザー:佐藤敦紀
音響監督:若林和弘
出演:菊池凛子黒木メイサ佐伯日菜子、藤木義勝、イアン・ムーアゲームマスターの声/ナレーション)
上映時間:70分

[解説]
 押井監督、8年ぶりの長編実写映画。映画『アヴァロン('01)』の外伝的作品。


[ストーリー]
 オンラインゲーム『アヴァロン(f)』で、4人のソロプレイヤーたちが、巨大なモンスターを狩る孤独な戦いを続けていた。ところが、クラスAの最終目標『マダラ』の力は圧倒的で、個人の能力ではどうしても倒すことができない。「パーティーを組んでみては、どうか?」というゲームマスターの提案に乗って、共同で『マダラ』に当たることにする4人だったが……。

 たか厨@けんじけんです。
 まずは宣伝をお許し下さい。
 冬コミ3日目(12月31日)に年末恒例の新刊『川井憲次年鑑』の2011年版を販売致します。場所は東R03aで、サークル名・憲次力研究所です。
 よろしくお願いしますm(_ _)m

   『年鑑』とは、けんじけんが2008年から毎年末、冬コミで販売している本で、その年に川井さんが担当されたお仕事を網羅し、解説した本です。が……実は『年鑑』から漏れてしまった作品が一つだけあり、それが今回ご紹介する『ASSAULT GIRLS』なのです。
 どうして本作が漏れたか? 『年鑑2009』はオフセット誌だったので、本作の公開日前に原稿を印刷所へ入稿しないと冬コミに間に合わなかったからです。
 それなら翌年の『年鑑2010』で扱えば良かったのですが、けんじけんの誰一人として、本作の存在を思い出しませんでした。何故かと言えば、これは推測になりますが、やはり本作が「映画として、あまりにアレな出来(笑)だった」ので、けんじけんの誰もが、無意識的に忘れたかったからではないか……と(苦笑)。
 というわけで、今回のブログは『年鑑』の出張版として、『ASSAULT GIRLS』をご紹介します。


 本作のサントラは全7曲、合計で40分59秒が収録されており、本作の為に川井さんが用意された曲が余さず収録されています。静と動のシーンにまたがって流れる曲が多く、その為、各曲は変化に富み、比較的長めです。
 最長は『Tir na mBan II』という曲で実に14分40秒もあります。この曲は本作の最大のダレ場……雨宿りするカーネル佐伯日菜子)、二宮金次郎銅像やかたつむりが延々と映されるシーンに使用され、癒し系の緩やかな調べと映像の退屈さが相まって、観客を夢の中へと誘い込んでしまう危険な曲(苦笑)となっています。
 他に印象的な曲を挙げてみましょう。

 まず冒頭の本作の世界観を説明する一連のシーンで使用された『Preiddeu Annwin』(7分2秒)。
 途中から映画『アヴァロン』の一曲『Nine Sisters』のモチーフが現れます。これは本作が『アヴァロン』の関連作であることを音楽的に示していますし、『アヴァロン』ファンへの川井さんからの目配せにも感じられ、嬉しい趣向でした。

 次にイェーガー(藤木義勝)の登場&モンスターとの戦闘シーンから、メインタイトルが現れるまでに流れた『Wild Hunt I』(6分42秒)。4分を過ぎた頃から曲調が一転、軽快な旋律をストリングスが奏で、そこにコーラスが加わり、疾走感のある曲に変化していく部分が特にお気に入りです。この部分は本編ではグレイ(黒木メイサ)が操縦する飛行ユニットの登場シーンに合わせてあります。
 5分45秒で、民族舞踊というか、オリエンタル調のモチーフが現れますが、これはルシファー(菊池凛子)が舞い踊るシーンに使われていて、映像とのマッチぶりが個人的には気持ち良かったですね。
 ルシファーの背中に黒い羽が生え、飛翔すると、グレイの登場シーンを彩ったコーラスが再び歌いあげられ、メインタイトルが画面に登場するのに呼応して曲が終わります。

 『Party Attack』(1分1秒)はラストシーンを飾った曲で、本作の壮絶なオチ(どんなオチかは観てのお楽しみ)を盛り上げようと奮闘しています。
 何でも「ドリフのイメージ」で作曲されたとか。それまでの曲とは打って代わって躍動的で、どこかユーモラスで、陽性なコーラス曲です。正直グダグダだった本編をきっちりと締めくくってくれました。
 
 では本作を観たけんじけんメンバーの感想を挙げて、本作紹介の〆としましょう。

「この内容なら30分にまとめられるじゃん!」
「音楽と映像とのマッチぶりは最高なのに、凛子ちゃんの踊り自体はちょっと残念な感じ……」
「かたつむりを長回しで撮ることに何の意味があったんだろう?」
「銃器類が記号扱いで、こだわりがまったく感じられなかったのが、残念だった。
 50口径には50口径の、20mmには20mmのドラマがあって欲しかった……」
「僕はけっこう好きですよ、僕は。くだらなくて」
「押井さん、川井さんに頼り過ぎ……」


 等でした。まぁ、おおむね大不評でしたね(笑)。



 最後にまた宣伝です。
 
 今回刊行の『年鑑2011』はコピー誌ですので、12月22日web公開の『武装中学生( バスケットアーミー)』や12月25日放送の『NHKスペシャル〜証言ドキュメント 永田町 権力の漂流』まで、今年の川井さんのお仕事を余すことなく、網羅しております。『ASSAULT GIRLS』の悲劇は繰り返しません(笑)。
 ご安心の上、お買い求め頂ければ幸いです。
 あ、『年鑑2011』には過去の『年鑑』とリンクしたネタも若干あります。バックナンバーも販売致しますので、新刊と同時にお買い求め頂ければ本当に幸いです。
 よろしくお願いしますm(_ _)m