ほぼ隔週刊けんじけん

作曲家:川井憲次に関する最新情報を集めている憲次力研究所(けんじけん)のブログです。

オススメの作品『ケルベロス 地獄の番犬』〜『東京静脈』

【作曲家・川井憲次の楽曲について、色々語ってみるブログ/第19回】


こんにちは! 風見鶏@けんじけんです。


今回は個人的にお気に入りの作品(音楽)をご紹介〜♪

川井さんの楽曲と押井さんの作品が密接につながっていることは、多くの方がご存じかと思います。
したがって川井さんの音楽を語る上で、押井さんの実写映画の存在はとても大きいものと言えるでしょう。
そしてその押井監督の実写作品の中で私が最も好きなのが『ケルベロス地獄の番犬』なのです。(以降『ケルベロス』と表記)
これに関しては人それぞれ様々なご意見があると思いますが、私の中での押井監督実写作品No.1は『ケルベロス』なのです。そしてそれを超える実写作品はいまだ存在せず、というのが私の感想です。
もちろん『ケルベロス』をどういう視点で観ているかによって意見は分かれると思います。予告編にあったような「世紀末バイオレンスアクション」を求めていた人には、かなり肩すかしな作品だったのではないか? と思いますが、逆に私のように先に作品の方向性を友人に教えられてから映画を観た人はどうだったのか? 少なくとも私の場合は数ある押井監督の実写作品の中で一番好きな映画となりました。どこか「環境ビデオ」(?)のような、郷愁あふれる映像とそこに流れる川井さんの音楽のコンビネーション……もうたまりません! 
中でも印象的なアコースティックギターの音色は心に染み入ります。
いや、もはや「魂を揺すぶられる」と言っても過言ではない! ……かもしれない。<自分の場合(*^-^)
と言うように私にとって『ケルベロス』はサントラとしても最高の一枚となっております。



さて、そこで『東京静脈』なのです。
これは知らない方も多いのではないかと思いますが、以前「六本木ヒルズ」が出来て間もない頃にそこで上映されていた11分程度の実写作品で、川井さんが音楽を担当、押井さんが監修をしています。現在ではDVDとして販売されていてAmazonさんで入手可能です。サントラにはなっていませんので、このDVDでのみ音楽を聴くことが出来ます。
都内を流れる河川を船で進む映像に川井さんの音楽が流れるという、とてもシンプルな映像作品で、ふだん生活している「東京」とはひと味違った雰囲気が味わえます。
そこにある情景というか空気感とそこに流れる音楽、私はそこに『ケルベロス』に通じるものを感じました。
ケルベロス』には前作の『紅い眼鏡』他、同じ世界観を背景にするいろいろな作品が存在しています。最近では「ケルベロス・サーガ」と呼ばれる作品群になっているようですね。これに関しては押井さんのファンの方々の方が私よりも詳しいでしょうし、私も全ての作品を観ているわけではないのであまり突っ込んだことは言えないのですけれど、私にとっての「映像作品としての『ケルベロス』」の味わいに最も近いテイストの作品は、「ケルベロス・サーガ」の作品群ではなくて、この『東京静脈』なのです。
むろん、設定も映像も世界観その他のほとんどが何の関係もない二つの作品ですし、そこに何を感じるのかは人それぞれ違うと思いますので、あくまで私個人の主観です。
音楽的にも少し似た雰囲気があり、ときおり入ってくるシンバルをマレットで叩いたような音とかが、『ケルベロス』サントラの『Labyrinth』に通じる感があるとか、それよりピアノの音色が印象に残るという部分では『Reminiscience』の方があっているかもとか、『東京静脈』の緑色の船が追い越していくシーンでは、『ケルベロス』の赤いボールを追いかけていくシーンにイメージが被さって、何とも言えない気分にさせられるとか、他にも挙げればいろいろ出てきます。
(ちなみに『Labyrinth』は約13分、『東京静脈』は約11分ほどの長めの曲でとても聴き応えがあります)


と、話がちょっと長くなってしまいましたが、つまるところ「環境映像的な『ケルベロス』」が好きな方に、ぜひこの『東京静脈』DVDを一度観て(聴いて)みて欲しいと思うのでありました。


おしまい。【鶏】